令和6年6月8日(土)と6月16日(日)の2日に分かれて、対面とオンラインで開催した「金沢がん共生まちづくり3.0地域連携会議「第1回がっぱ会議」について開催のご報告をいたします。
1.日時 令和6年6月8日(土)、6月16日(日)19時~
2.場所 元ちゃんハウス 金沢市石引4-4-10 越屋メディカルケアビル
3.参加者 金沢市等の企業・団体および当会より 延べ20名
4.内容報告
(1)がんについての認識
がん患者と社会との間には、がんについての認識に複数のギャップが存在している。がん患者同士でも、それぞれがん種や治療等の背景が異なることから生じるギャップが存在している。
これらのギャップを埋めるためには、キャリア教育やがん教育を通じて、若い世代に正しい知識を提供し、理解を深めることが重要ではないか。こうした教育の取り組みを職場環境にも拡張することで、がん患者が直面する地域での課題に対応できるのではないか。
がんの診断を受けた後うつ病を発症するということを聞いて、がん患者のメンタルヘルスへの支援は重要だと考えている。地域社会で取り組みたい支援だと思う。
(2) 地域団体や企業との連携
企業からの寄附金という形の支援に関して、がん患者支援に関心がある企業でさえも、寄付支援先は限られているのが現状である。
がん患者や家族の社会参加を進めるには、「企業や団体が、元ちゃんハウスを支援する」という形とは別の連携も必要ではないか。「がん患者・家族とともにある」という役割を担い当事者の声を聞いてきた元ちゃんハウスの経験を活かして、地域の企業や団体が抱えるがんに関連した課題を解決するための連携が、がん患者や家族の社会参加を推進することにつながるのではないか。連携にあたって、まずは、地域の企業や団体のがんに関する困りごと等の現状を把握するところから始めたらいいのではないか。
(3)元ちゃんハウスで開催しているがん患者等が参加するプログラムの改善
現在、元ちゃんハウスでは、がん患者や家族の意見を基にしたプログラムを提供しているが、参加者が増加しない傾向にある。外部からの視点を取り入れてより効果的なプログラムにするには、プログラムの対象者(がん患者、家族、一般等)を明確にすることが有効ではないか。がん患者だけでなく、予防等を目的とした一般向けのプログラムもあったらいいのではないか。
(4)がん患者の就労
多くの企業にとって、がん患者が在籍していることは珍しくなく、企業もがんの「当事者」と言うことができる状況ではないか。がん検診を受けることは当たり前、というがんへの理解もある一方で、企業内ではがんについてはデリケートで触れづらいこととして扱われがちという実感がある。
以上です。